2011年3月22日火曜日

■ロケットストーブを勉強してください

東日本(東北関東)大震災の国難にあたって、ネットを調べていたら、ストーブの救世主ともなるかもしれない技術の「ロケットストーブ」にであいましたのでご報告します。


1、ロケットストーブとは
信濃毎日新聞から


軽井沢の建築家が「ロケットストーブ」燃焼効率良く評判3月15日(火)


両川さんと自作のロケットストーブ。黒い鋼板製の「燃焼塔」から、奥に延びるれんが製の「排気管」へと熱い空気が流れていく
北佐久郡軽井沢町の建築士両川正さん(45)が、燃焼や熱利用の効率が良いという「ロケットストーブ」を自作し、町内外で評判だ。もともと米国で考案され、一昨年に日本語版の製作マニュアルが発行されている。まきが燃料で、「木材が豊富な信州には向いている」と両川さん。燃焼する様子などの動画をインターネット上で公開し、海外からも閲覧がある。

同町追分の自社オフィスにこの冬、設置した。投入口からまきを入れて着火すると、高さ約130センチで鋼板製の「燃焼塔」に上った熱い空気が、床の上に延びる約8メートルの排気管を巡った後、煙突から屋外に放出される。排気管はれんが造りで、長いすを兼ねている。

両川さんによると、通常のまきストーブは周囲の空気を熱するが、全体としては「外部の煙突から熱を排出し続けるため、効率が悪い」。ロケットストーブは熱い空気が狭い排気管を移動するうちに室内を暖め、「まきを燃やした分の温度は確実に室内に置いていく」という。名称は、投入口から空気が吸い込まれる音がロケットを思わせることに由来する。

燃焼塔は断熱効果が高く、まきは高温で完全燃焼。広さ24畳ほどのオフィスは日中、まき2束ほどで暖房でき、れんがの蓄熱で暖かさも長持ちするという。諏訪郡富士見町などからも見学者があり、今後、長野市で設計した住宅にも設置する。

日本語版マニュアルを作ったグループ「日本ロケットストーブ普及協会」事務局の石岡敬三さん(54)=広島県府中市=は「ここ半年ほど各地でどんどん作られている。化石燃料にも原子力にも頼らず暖を取る道具として大きな可能性があると思う」と話す。

「周囲からは、火がくすぶって絶対ストーブにはならないとも言われたが、そんなことはない」と両川さん。燃焼塔にドラム缶などを使えば材料費は5万円ほどという。

両川さんのブログはhttp://air.ap.teacup.com/morino/

2、災害用ロケットストーブ
























【貼り付け】(焚き火小屋の備忘録)
詳細な作り方もこちらに載っています。

じつは、ロケットストーブの燃焼原理を理解してさえいれば手段など幾らでもあるし、素材に出来るものも普段の暮らしの中にずいぶんとあるものだ。。

だけに、災害対策用ロケットストーブとタイトルした記事を書くにあたって、当初はそうしたものを資材に写真のようにコンパクトはものを作ろうと考えた。だが、それを作りながら、実際に災害の起こった現地にそうした素材を容易に手に入れる状況があるだろうかと考え、最終的に選択したのが「瓦」であった。

だが、確かに考えてみれば、廃材の中に「瓦」などまったくない地域もあるに違いない。また、被災してしまった人々の選択肢の一つとして、「瓦のストーブ」の安定性や保温力などよりも、コンパクトなサイズに意味がある方もあるのだろう。

また、都市からはなれ庭先などで火が焚ける田舎暮らしをされる者であるなら、普段の暮らしの予備的な燃焼ツールとして用意しておくことも大きな意味を成すはずだ。

たぶん、この未曾有の大災害にこの国の大半の人々が、これまでなにも考えることなく依存してきた石油や原発というエネルギー源がどれほどにフラジャイルで大きなリスクを伴うものなのかを学ぶだろう。そして、その代替燃料として、かつて人々の暮らしにあたり前に使われた「薪」や「粗朶木」といった木質燃料が、いま一度注目されるに違いない。いや、そうならなければおかしいのだ。国土の八割以上が森林であり山岳であるこの国に一億数千万人の人が暮らしながら、その燃料の自給率がわずかに五%を切ると統計される奇妙に、われわれはそろそろ気付くべきだ。



3、もっと分かりやすいのはこちら

去年1年間、エコを考えるために、
レストランの料理をぜーんぶ「薪」で料理してみた。
これじゃ、ダメだと思った。

1日のレストランを回すのに、4~5束の薪を消費するの。
みんながエネルギーを「薪」に頼り始めたら、1本も残らず木が無くなります。

もっと、資源を少なく、効率の良い燃やし方はないか?

薪を火力として使うなら、「熱力学」を応用した、
もっと熱効率の良いシステムが必要だと思ったの。

いろいろ調べて、行き着いたもののひとつが・・

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この『ロケットストーブ』システム。

正式には、「ロケット・マス・ヒーター」。
アメリカで生まれた比較的新しい発明で、日本でも「実例」はまだ少ない。

ロケットストーブにも、いろいろな形があるのだけれど、
これは廃材のドラム缶を再生して作るタイプ。
捨てられるものが、価値あるものになる。


その従来の薪ストーブとは全く違う、【ロケットストーブ】の秘密を、
今日は「じゃあ5分で説明しちゃおう」という、また無茶な企画です。

それじゃ、はじめますよん。


シュババババババッ。
ドラゴンが火を噴くような凄まじい音を立てて、
焚き口が、猛烈な勢いで空気を吸い込む。

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「ロケットストーブ」の名前の由来は、この音にあるの。

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この銀色がロケットストーブのかなめになる発明、『ヒートライザー』
小さなドラム缶と断熱材の手作り。

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さらにその中には、U字溝をつかった「トンネル」が仕込まれています。
これが『熱風の通り道』になるの。

ロケットストーブには、主に4つの特徴があります。
大切なところだから、図解しますね。

ロケットストーブ図解2



こんな感じ。

じゃあ、なんでそんなに吸い上げるの?・・と思うでしょ。
その秘密は、この『ヒートライザー』にあります。

見た目、ロケットストーブの最大の特徴は、中心部分のドラム缶ですね。
これが『ヒートライザー』。
格好良いなぁ、『ライザー』って。

煙突の中の空気って、熱いほうが風を吸い上げやすいのです。

ヒートライザーは、「その煙突をストーブの中に入れちゃった」状態。
煙突が、めちゃくちゃ熱いのは、云うまでもありません。

さらに、その煙突を断熱材で囲ったり、
焚き口から風がスムーズにながれるように工夫するから、
超強力な勢いになった『炎の風』が、ヒートライザーを駆け上ります。


では、ぶっちゃけ、どのくらいパワーがあるの?
図解デス。

ロケットストーブ図解3


たった60cmしかない「ヒートライザー」だけど、
工場にあるような『高さ30mの大きな煙突』と
同じ吸気能力を持っているのが分かります。

これが、ロケットストーブの秘密。

しかも材料は、そこら辺のもので作れるのが、リーズナブルで素敵。
主な材料は・・

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ドラム缶。

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田んぼの粘土。

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U字溝。

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断熱材に「パーライト」という砂。

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耐熱モルタル(熱に強いセメント)。

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石がゴロゴロ。

建築資材も切らないで、どんどん燃やせるし、
灰もほとんど出ない。

しかも煙突は12mまで横引きできるそう。

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こんなでたらめなつなぎ方でも、ノープロブレム。
この横引き煙突を使って、温室を作ったり、床暖房を作ったり出来る。

八ヶ岳の冬は寒い。
横引き煙突で熱風を椅子の下に通すと、蓄熱して
ぽかぽか暖かいベンチシートがあったら、どんなに幸せだろう。

海外のロケットストーブは、デザイン的にも優れたものが多く、とても美しい。
自分のレストランで、それを実現してみたいと思うの。

そしたら日本のロケットストーブも、変わると思う。


『ロケットストーブ』

自分の畑違いのことだから、大変なのは分かっているけど。
一度しか無い人生だもん。
楽しまなきゃ、損でしょ?


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